Little・Village 夏
野沢温泉は山あいの小さな村。冬はゲレンデになる斜面『柄沢』に当館の畑がありますが、出荷するほど作るには小さい畑。主に冬に当館で使う野沢菜や大根、白菜など越冬野菜を作りますがそれはまだこれから。今は夏野菜の時期です。
小さな畑といっても、ナス、トマト、ピーマン、ししとうなどなど夏野菜の最盛期ともなると毎日食べきれないほどの収穫があり、近所の家々におすそ分けしてもまだ日に日にストックされていきます。…特に今年はお宿のお仕事が少なめで…。この時期は自家産露地物野菜を中心にした味と安全に自信を持ったお料理を提供できるのですが…。
つぶやいていてもしょうがないので、この日はたまってきていたミニトマトを保存しておくため、瓶詰めをしました。
ミニトマトはよく洗い、ヘタを取り、湯通しして皮を剥き。
あ、その間に瓶を煮沸消毒しながら…。ここまででけっこうな手間です。完熟し収穫したミニトマトは湯通しすると皮がつるんと剥けてそれだけが楽しみで作業をしていきます。
そして消毒しておいた瓶に詰め、塩水を入れて湯煎。
出来上がりのカラフルさが、それまでの作業が苦だったことを忘れさせてくれます。
野沢温泉村は豪雪地。冬にはたくさんの雪が積もるのでハウス栽培には向きません。お天道様の様子をみて、作れる時に作り、採れる時に採る。採れない時に食べれるように、野沢菜漬けを代表とする保存の知恵が今なお大切にされています。
そんなことを、ぼーっとミニトマトの皮むきをしてる間考えていました。
今回作ったミニトマトの瓶詰めも、保存しておき当館の夕食に、鶏肉のトマト煮などに利用してもらおうかな…女将さんに…と思っております。
野沢温泉 お宿三河屋 / 河野