Little Village 2022 秋 ~もうすぐ新米 当館の田んぼより~ 

野沢温泉は長野県の北の端、野沢温泉スキー場と温泉が生活に根付いた、山あいにある小さな温泉地。

野沢温泉スキー場の麓には温泉街が、温泉街の麓には“野沢沖の棚田”といわれるきれいに整備された田んぼが広がります。
この棚田は当時私の祖父も携わっており、昭和56年から10年の歳月を経て竣工した、いわば平成の棚田。
狭小の山間地、傾斜地でも農業機械が導入できるよう工夫・克服された先人たちの努力の賜物であり、今では野沢温泉の景観にとっても宝物です。

そんな野沢沖の棚田に当館の田んぼもあります。
祖父の代より3代、民宿の当館で提供しているお米はこのこだわりの自家産コシヒカリです。
野沢温泉スキー場がある毛無山をはじめとした野沢温泉の山々には水を豊富に貯えるブナの原生林が広がり、その伏流水は傾斜地であるがゆえ、用水として利用するに淀みなく、朝晩の寒暖差、はっきりとした季節により、収穫量は多くは期待できないがとてもおいしいお米ができるといわれています。

事実、稲作をしている兼業農家の民宿ではお客様に提供しているお米は自らの田んぼで収穫された自家産米。
どの宿のオヤジさんに聞いても「うちの米が一番うまい!」というもんだから、
【野沢温泉には日本一の米がいくつも、たくさんあるんです】

おまたせいたしました。
いよいよ
そろそろ
収穫の時期です。
当館自慢の、自信をもっておすすめできる、とれたての新米は10月初旬頃から提供できるはずです。
とれたての新米はまさに“銀シャリ”。風味も甘みもしっかりと感じ取れます。

田んぼは今は父が手塩にかけており、私は畦草刈りの手伝いをしてるだけですがね…(^-^;

まさに黄金色
飯山市方面からの野沢温泉の入口、”かんがら坂”を登り切った瞬間に広がる温泉街と野沢沖の棚田の黄金色の風景は今が見頃です。
当館へのご予約は下のボタンからWEB予約が便利です。

ところで田んぼ…。
畑は畑…田んぼも一文字で”田”と表せるのに
スマホ…なんでも短くしてしまう時代なのに
なんならTKG…頭文字だけにしてしまうのに
”んぼ”
わざわざ余計なものをつけ足して”田んぼ”
気になってしまいました。

調べてみると
たんぼはもともと”田面”(たおも・たのも)であり、それが変化したもの。
という説があるようです。

一方、サクランボ、アメンボ
この”んぼ”は”坊”、”の坊”
小さいもの、幼いもの、かわいいものにつける坊とのこと

田んぼの農家さんは皆
小さな苗が植えられると
朝に晩に水の様子を見に行き
毎日天気予報を気にして
台風なんか来なければいい
まるで我が子のように世話をする

そんな姿を見ていると
正しい語源はともかくとして
田んぼは”田の坊”がいいな
私が田んぼと言うとき想い浮かべるのは”田の坊”にしよう
そんなふうに思いました。

野沢温泉 お宿三河屋/河野